パラジウムの05年需要は6%増の214tに--宝飾品が急増し自動車触媒ば伸び悩み

摘要

2005年のパラジウム需要量は，前年比6％増の214t（689万オンス）になると予想される。 増加の主要因は中国における宝飾品製造用の購入量急増で，宝飾品用の全体需要量は前年比55％増の44tとなった。 なお中国のパラジウム宝飾品生産は70％以上も増加したとされるが，これはプラチナの価格高騰でパラジウムへの関心が高まったものとみられる。 これによって，宝飾品はパラジウムの用途中2番目に大きな市場となった。パラジウムの最大用途は自動車触媒向けであるが,同需要は05年は前年比1％減の115tと推定される。 これは欧州におけるガソリン車の減産と，米国における節約プログラムの進行によるものである。 その他の用途では，エレクトロニクスにおけるめっき溶液向けが5％増の30tとなったが，他分野はほぼ横ばいで推移するものとみられる。