ソフトマテリアル解析における核磁気共鳴（NMR）スペクトル（1）ソフトマテリアルとNMR

摘要

どんな研究でも，研究対象と研究手段とからなる．標的と鉄砲と言ってもいい．今回の特論講座だと，研究対象はソフトマテリアル，研究手段は核磁気共鳴（以下，NMR）である．両者にバランスよく目配りされたのがいい研究ということになる．実状は，対象を得意とする研究者はそちらに重点を置き，手段についても同様である．あまりバランスがよくないものが多い．そこで，「ソフトマテリアル解析における核磁気共鳴」となっている特論講座名，即ち，「対象in手段」となっているのを，この序論では「対象and手段」として，それぞれについて述べることとし，「in」についての各執筆者の講座を読むための入門としたい．