Phytophthora cactorumによるイチゴ疫病に対する土壌還元消毒法 および数種殺菌剤の防除効果と残効年数

摘要

北海道におけるィチゴの栽培面積は約125haであり， 全体の約60%が一季成り品種の無加温半促成栽培であ る.この作型の主要品種は，「けんたろう」および「きた えくぼ」である（3).北海道内では，1999年以降イチゴ 疫病（病原菌：Phytophthora cactorum)の発生が拡大 し，2004年までに全道の35市町村でその発生力S確認さ れている（7).筆者らはこれまでに，道内および国内の 主要品種のP. cactorumによる疫病に対する抵抗性を検 定し，道内の主要品種の抵抗性は「けんたろう」が中， 「きたえくぼ」は弱であり，これらの品種を疫病汚染圃場 で栽培した場合には，著しレゝ被害が生じることを明らか にした（8).そこで，本圃における防除対策として土壌 還元消毒法および数種薬剤の防除効果およびその残効年 数について検討したので，その概要を報告する.