北海道渡島地方におけるナモグリバエの発育零点，有効積算温度，および年間世代数

摘要

北海道におけるサヤエンドウの総作付面積は1994年には188baで，1市町村あたりの作付け面積も20ha以下と小さいが，地域特産作物の一つに位置、づけられている所もある。 しかし，ナモグリバエChromatomyia horticolaが恒常的に発生し，収量の低下や琴への幼虫の食入によって収穫物が規格外となる被害が多発している。 本報告では，サヤエンドウに寄生するナモグリバエの発育所要日数を調査し，これから算出された発育零点および有効積算温度を用いて本種の年間世代数を推定した。 また，無加温ビニールハウスで栽培したサヤエンドウにおいて本種による被害痕の発生消長を調査し，推定される世代経過との比較を行った。