拡大するEU～ヨーロッパ農業は～農業の方向転換、有機農業の動き

摘要

BSEの発生に端を発し、EUの農業は、これまでの生産効率の追求から環境と動物保護を重視した方向に大きく面舵を切った。 それは、二本の柱で構成されており、一つは環境に負担をかけず、動植物の生態系を守る農業である。 もう一つは、この方向のさらに先端を走る有機農業（直訳すれば生態系農業）で、化学合成農薬、化学肥料を全く使用しない農業である。 日本でこれに相当するのが、JAS法に基づく「有機栽培農産物」と、「青森県特別栽培農産物認証制度」の農薬、化学肥料の不使用部分の農産物である。 EUの有機農業は、当初有機農産物の生産、販売団体毎に独自の基準、表示マークで行われてきていた。