情報システムアカウントの統合管理を実現する大規模企業向けID管理ソリューション

摘要

企業の情報システムセキュリティは，個人情報保護法や金融商品取引法等，法令面での要求もあり，必要性は高まる一方である。 情報システムにおけるセキュリティ対策の基本は，システム利用者の特定（認証）及び利用権限管理（認可）を正確に行うことである。 これを実現するためには，システム利用者の情報を正確に管理することが必要であるが，大規模企業においては利用者，所属組織数，業務システム数などが膨大な数になるため，これを各システムや組織ごとに管理していると組織改編などの際に多くの労力が必要となるのみでなく，これらの情報そのものに対するセキュリティを担保するうえでも問題が多い。 三菱電機インフォメーションシステムズ㈱(MDIS)では，これらの課題を解消するためのソリューションを“ID管理ソリューション”として提供している。 このID管理ソリューションは，MDISのトータルセキュリティソリューションの中核に位置するものであり，5つの階層（データソース，マスタデータ，ID管理サービス，管理対象，業務アプリケーション）から構成され，人事データベース等と連携してユーザー情報を最新に維持するほか，この情報に基づいて各業務システムの利用者情報を更新し，対象システムに対して配布·反映するための機能を持っている。 組織変更や人事異動などによる変更を自動的·一元的に各業務システムの利用権限に反映できるため，企業全体のセキュリティシステムを維持·管理するうえでの必要性は高く，今後はさらにニーズが高まるものと予測している。