チュウゴクモクズガニとモクズガ二の渴水耐性比較

摘要

チュウゴクモクズガニ Eriocheir sinensis (H. Milne Edwards, 1854)とモクズガニ E. japonica (DeHaan 1835)は，ィヮガニ上科モクズガニ科モクズガニ属に属する。チュウ ゴクモクズガ二の原産地は黄海と渤海に面した朝鮮半島西 岸域と中国大陸の東シナ海沿岸域である（小林2011)。本種 は，中国において高級食材であり（高ら1998)，日本でも上 海蟹の名称で2012年には約104トンが輸入され，水産有用種 である（農林水産省国際部国際政策課2014)。モクズガニは， サハリンから朝鮮半島南端までの日本海沿岸，済州島，台 湾と小笠原諸島を除く日本全国に分布し（Komai et al.2006; 小林2011),日本の多くの河川で漁獲されている（小林ら 1997)。