食品企業の社会的責任(106)I魅力的な価値創造と社会的，経済的.環境的貢献—変化への対応とマーケティング戦略

摘要

昨年度より円安によつて輸出産業は黒字に転換し、また株価の上昇，嗜好品の好調な売れ行きなどによつて本格的な景気回復軌道に乗つてきたと報道されている。…が、景気回復を実感できる人はそんなに多くはいないだろう。確かに1部上場企業では過去最高利益を出している企業もある。しかし、ほとんどの企業では業績回復はあるものの、人件費などの固定費に関しては極力伸び率を抑えているというのが現状であろう。また個人所得の伸びが不確かな中では、日常品.食料品など身の回り品の消費支出の伸びに期待することは難しいといわざるを得ない(例えば、食品などは円高.天候不良での値上げで販売額は伸びているといえるが、販売量拡大には結び付いていない)。そのような中で、メー力1および流通業界も4月の消費税増税後の売り上げへの影響について、シミュレ—ションを行いながらリスク回避を目指しているようだ。