飲料冷菓の新展開: 果実飲料と冷菓の接点－スムージーに見る新感覚飲料市場－

摘要

九二年四月の果汁の輸入完全自由化は、果汁系飲料に与えた近年では最後の制度的大変草であり、天然果汁の本格的な夜明けとして、飲料業界はもちろん、食品流通、外食産業の中で大いに注目され、また期待された。 天然果汁への関心は一挙に強まり、ほとんどの外食企業は従前の低果汁ドリンクから一〇〇％天然果汁に移行し、スーパーやコンビニエンスストアの店感にも一斉に天然梨汁が並び、入手流通のほとんどが、プライベートブランドの商品開発に下を付けた。 果汁の中でも、一番シエアの多い代表的フレーバーであるオレンジにして、自由化当時の国内総需要の約一二倍である二十万t内外の原料市場が数年の内に実現すると予想した人達が飲料業界の大勢を占め、筆者もその一人であった。