単為結果性ナス‘あのみのり’の特性と利用法

摘要

平成16年産のナスの栽培面積は11，700ha、収穫量は390，200tである。 少なくともこの10年間は毎年、減少傾向にあり、平成7年産栽培面積14，600ha、収穫量478，400tと比較すると、ともに20％以上減少している。 他の野菜と同様に、生産者の高齢化、後継者と人手不足が大きな要因になっていると思われ、ナスの生産減少に歯止めを掛けるには、寺栽培各分野での省力化と低コスト化がより一層求められている。ナス栽培で最も労力を要するのは収穫、調製作業であるが、低温期の栽培では着果のためのホルモン剤処理にも多大な労力を要しており、その労働時間は栽培に要する総労働時間の約1／4～1／3を占める（門馬，1996）。 ナスのホルモン剤処理は単花処理であり、摘葉、摘心や収穫、調製作業と並行して行わなければならず、栽培農家にとっては大きな負担となっている。