総合的な省エネルギーへの取組み －静岡県の場合－

摘要

静岡県の農業産出額は平成16（2004）年で2，605億円、そのうち施設園芸の産出額は約500億円で約5分の1を占め、重要な位置づけになっている。 しかし、園芸施設暖房用のA重油は平成15年までは1L当たり30円台であったが、平成16年には40円台、平成17年には60円台と高騰し、その後も高値で推移している。 そのため、燃料費が経費に占める割合が高い、ハウスみかん、バラ、温室メロンの経営への影響は大きく、このままの価格で推移すると、平成15年当時と比較して、10a当たり温室メロンのフェンロー型温室の場合で1，366千円、スリークオータ型温室で1，878千円、バラで745千円、ハウスみかんで438千円の経費負担増となる。 実際に、温室メロンやハウスみかんでは、冬季の休作やトマト等他品目への転換も見られるようになった（表一1）。