S (-) -alphaリポ酸非含有のR(+)-alphaリポ酸 gamma-シクロデキス卜リン包接体の科学的根拠(下):R (+) - alpha リポ酸のァ-シクロデキス卜ンによる生体利用率向上と健康増進効果'

摘要

SALAを含有するサプリメント摂取 の危険性は明らかであるが、日本にお いては現在でもALAサプリメントの殆 どがSALAを50%含有するラセミ体 が使用されている。これはRALAの 安定性がラセミ体と比較して極端に低 く、食品や製剤への応用が困難なた めである。RALAは、熱、光などに より急速に分解し、不溶性ポリマーに 変化する。また、このポリマーは摩擦 熱、圧縮、低pH環境下でも生成する。 米国ではSALAの危険性が5'1卜14>問 題視されているため、ラセミ体（SALA が50%含まれている）ではなくRALAの利用が増えつつある。また、米国ではRALAよりも比較的安定なRALA のナトリウム塩（NaRALA)が使用さ れているが、その安定性は十分であ るとは言いがたい。そこで、我々は食 品に利用可能な三種の天然型a CD、 PCD, yCDを用いRALAの包接 安定化を検討し、その中でも、ァCD が最もRALAの包接安定化に適して いることを確認した。図1にRALAの yCD包接体であるRALA-yCDと RALA、 NaRALAの熱、及び、酸に 対する安定性を比較した結果を示す。 実際、RALAは胃酸のような強酸性 水溶液中で不溶性ポリマーを形成する が、RALA-yCDは均一に分散するこ とが確認できる（写真1)。