食生活と運動、休養、モしてこころの健康: 職域における対策

摘要

日本人の王要死因は図1に示すように時代とともに推移している。 現在では第一位が悪性新生物、第二位が心血管、第三位が脳血管疾患であり、これらで全死因の大半を占めている。 これらの疾病の発症には生活習慣が深く関与し、代表的な生活習慣病となっている。 一方、仕事の関連で生じたり、悪化したりする疾病も多く存在する。 これらは業務起因性疾患とか作業関連疾患と呼ばれる。 例えば重量物の運搬で腰痛が起これば業務起因性の腰痛症である。長時間労働やその影響で睡眠時間不足が生じ、高血圧が悪化し、循環器疾患が起こるとすれば、これは作業関連疾患となる。 動脈硬化性疾患は生活習慣病であるが、業務過剰などが発症に関与する場合、作業関連疾患として対策をとらなければならない（図2）。