簡易液肥混入器を用いた毒液土耕によるナスのトンネル早熟栽培

摘要

京都府のナスは‘千両二号’を主要品種として、京の伝統野菜である‘賀茂’、‘山科’等が広く栽培されており、重要な作目となっている。しかし、近年、生産者の高齢化により栽培面積が減少しており、その対策が重要な課題となっている。 従来のナス栽培では、畝間に水を貯めるため足場が悪く、作業環境が劣悪であることが作付け減少の要因のひとつと考えられる。 したがって、ナスの生産を維持するためには軽作業化が求められている。 また、ナスは肥料の吸収力が強く多肥に対する耐性も強いため、収量、品質を求めるあまり多肥栽培になる傾向にあり、ナ　 ス栽培における施肥量の低減は、コスト削減や環境に対する負荷軽減の観点から重要な問題である。