施設園芸における省力化を支援する最新技術

摘要

施設野菜生産は、周年供給に大きく貢献してきたが、後継者不足や近年の輸入野菜の急増は、国内産地の存亡に関わる大きな問題となっており、1999年をピークに園芸用施設が減少傾向にある。 また、このところの原油価格の高騰は、施設栽培農家の収益性を悪化させている。 今後、若い後継者に魅力あるものにするためには、省力化や快適化を可能とする施設や環境制御、栽培技術など画期的な技術開発を進める必要がある。 ここでは、施設野菜栽培において、省力化に寄与する栽培技術や機器など、また、実用化が期待される技術開発について紹介する。 なお、「省力化」とは、単位面積あたりおよび単位生産物あたりの投下労働時間を短縮するというだけではなく、作業の軽労化、簡易化も含まれる。