契約栽培キュウリ‘フリーダム’による産地形成 －山形県酒田市袖浦農協キュウリ専門部－

摘要

酒田市袖浦地域は、山形県の日本海沿いにある庄内砂丘に位置し、最上川河口部の南西に当たる。 総耕地面積約907baのうち、水田54％、砂丘畑46％（畑地32％、樹園地14％）となっている。 「水稲＋園芸作物」の複合経営地帯であり、若い後継者も多く40歳代以下の組合員が約3割を占めており、水稲単作経営の多い山形県内では特筆すべき地域である。 　 庄内砂丘は、長さ33．5km、最大幅3kmで約8，000baといわれ、日本三大砂丘の一つに数えられている。 気象的には、冬は寡日照低温と強い偏西風、夏は気温も高くなり砂丘地を照りつける。現在は一帯に黒松林があり日本海からの風砂の害が激しいため江戸時代から造林事業に着手した先人の功績により栽培環境も良くなっている。