ナラ枯れ防除技術の紹介ナラ枯れ被害対策マニュアル: 被害対策の体制づくりから実行まで

摘要

曰本森林技術協会では，林野庁補助事業「ナラ枯れ被害の総合的防除技術高度化事業」のなかで,「ナラ枯れ被害対策マニュアル一被害対策の体制づくりから実行まで(平成24 年3月版)」（以下「マニュアル」という。）を作成しました。このマニュアルは，一般の方に でもわかりやすぐナラ枯れについて理解とその対策手法を整理し，ナラ枯れの被害拡大 を少しでも抑えることを目標にしています。ここでは，このマニュアルについて紹介します。いちょうびょうナラ枯れ（正式名称:ブナ科樹木萎凋病）は，カシノナガキクイムシ（以下，「カシナガ」 という）が媒介するナラ菌(Raffaelea quercivora)により，ナラ類の樹木が集団的に 枯損する「樹木の伝染病」です。近年，本州の日本海側を中心に拡大しているとともに，