斜面、小流域での水、土砂移動機構に基づく 大流域スケールの水、土砂動態予測に向けて

摘要

山地森林域の水資源管理や，水や土砂による自 然災害予防には，比較的規模の大きい流域スケール（10Q-103km2)の水、 土砂動態を精度良く予 測することが欠かせない。これまで山地森林域の 水、 土砂移動に関する調査研究の多くは，斜面， 小流域（<10'ha)を対象としており，10Q-103km2の流域スケールになると詳細な現場観測 が容易ではないため実態把握や機構解明が遅れて いる。そこで本シンポジウムは，最新の研究事例をも とに，斜面、小流域での水、 土砂移動機構を大流 域スケールの水、土砂動態の予測につなげるとい う視点で，現時点での課題と展望を整理すること を目的として行った。本報告では，，発表された7 題の研究成果を順に紹介する。