匆用牛における胸最長筋とその周囲筋の関係性の画像解析を用いた調査

摘要

現在，日本における肉用種の牛枝肉の肉質等級は，第6-7横断面で見られる胸最長筋，頭半棘筋および背 半棘筋から得られる情報を用いて決定される。しかし, 枝肉の取引においては，格付記録を大きく参考にする ものの，横断面上に現れる僧帽筋ゃ広背筋などの充実 度も価格に関係していると考えられている。肉用牛の改良は脂肪交雑を中心に進められている力、 胸最長筋以外の各筋肉における脂肪交雑の特徴につIゝ て，あまり研究がなされておらず，各筋肉における脂 肪交雑の関連性を明らかにすることは今後の改良にも 重要と考えられる。他方，肉用牛の中でも，脂肪交雑 に富んだ黒毛和種，産肉性に優れた褐毛和種など，多 様な品種がいるため，品種ごとの特徴を把握すること も必要である。本研究は，肉用牛における胸最長筋と その周囲筋の関連性を調査し，品種の比較を行った。