「宮貞福」は未来のエース候補生

摘要

全国和牛能力共進会の種牛の部で、一つの花形とも言えるのが君雄の出品区である。 注目される理由は、なにより各地の新しい種雄牛がお披露目されること、種雄牛は雌牛よりも地域に与える影響力が大きいこと、さらには過去に平茂勝という絶対的なスターが誕生していること、などがあるのではないかと思う。 ところで君雄区にはこれまで、民間の育成家の出品牛が優等1席に輝いてきたという歴史がある。 それがこの鳥取全共ではじめて、公的機関である「鹿児島県肉用牛改良研究所」の出品牛「宮貞福」が優等1席に輝いたのだ。 全体として公的機関の出品牛が大半だったのも確かだが、最終的には同じく鹿児島県の民間種雄牛と接戦になった末に、念願の優等1席の座を射止めたのである。