籾米ソフトグレインと高脂質ェコフィードを主体とする リキッド飼料の一般養豚農家における実証試験

摘要

近年の輸入穀物価格の高騰により，配合飼料価格は高止まりしており，自給飼料で ある飼料用米ゃェコフィードの利用が注目さ れている。籾米を収穫直後に有機酸を添加し， 密封して調製，保存する籾米ソフトグレイン(SG)は，乾燥および籾摺りが不要であるため， 飼料用玄米に比べて調製コストが安い利点が あるが，消化性の悪い籾殻が含まれるため飼 料用玄米に比べて栄養価が低く，トウモロコシ代替としての配合量に限界がある。一方， 高脂質ェコフィード（リキッドフィード）は，低脂質ェコフィ一ドに比べて粗脂肪含量が高 いために，多給により厚脂が生じやすレ、。我々 は畜草研内で実施した肥育試験で，籾米SG と高脂質ェコフィ一ドを組み合わせて給与す ることにより，配合飼料給与と遜色なレ、飼養 成績および肉質が得られることを確認した1、 そこで，一般養豚農家において，籾米SGと高 脂質ェコフィ一ドを主体とするリキッド飼料 を給与し，同様の結果が得られるかどうかを 確認するために，実証試験を実施した。