ゼリ一飲料および固形化成分を含有する粉末清涼飲料の 細菌試験法の問題点とその改善法の検討

摘要

ゼリ一飲料における大腸菌群試験法，およびゲル状と なる粉末清涼飲料における大腸菌群試験法および細菌数 (生菌数）試験法について検討した.現行の大腸菌群試験法に従い2倍濃度のLB10 m/にゼリ一飲料検体10 ml を加えて培養する場合，ガス産生が正しく判定されない 場合があることが判明した.そこで，LB 100m/に検体 10m/を加えて培養する方法を検討した結果，ガス産生 が確認された.また，コンニヤクグルコマンナンなどが 含まれる粉末清涼飲料の試験では，10倍乳剤ではゲル 強度が高いために，試験の操作が困難となるため，100 倍乳剤を用いて検討した.大腸菌群の検査では，2倍濃 度のLB 100m/に100倍乳剤を加えて培養することに よってガスの産生が確認され，現行の試験法と同等の検 出感度での大腸菌群の検査が実施できた.一方，細菌数 (生菌数）測定に関しては，混釈培養法でのコロニー数 測定が困難であつたため.今後さらに検討が必要であ る.