牛繁殖性に及ぼす暑熱ストレス

摘要

我が国の夏は高温多湿であり、夏期の高温は国内の広い範囲に及ぶが、ノこれら夏期の高温、高湿度は家畜の生産性に大きな影響を及ぼすことが知られている。家畜生産性に及ぼす暑熱の影響としては、食欲減退、増体減少、あるいは乳牛における泌乳量減少等があげられる。それらに加えて、夏期の高温度条件下における家畜の繁殖成績（受精率あるいは着床率）や発情行動の微弱化を伴った卵巣機能の低下に関する問題については、家畜を増産させるということに対して依然重要な問題である。特に、九州や西日本地域を始めとする国内においては長年の解決すべき課題として対策技術が求められている。