小明渠浅耕播種による土壌水分と鎮圧播種効果との関係

摘要

降雨により土粒子が分散して土壌表面にクラスト（土膜）と呼ばれる固い層が形 成され出芽に悪影響が生じる問題や暗渠の施工が未施工の透排水性の不良な圃場での出芽 や生育に悪影響を与える湿害問題に対して、中央農研は小明渠作溝同時浅耕播種機を開発 している。昨年度にて、ロータリ排土板と播種ユニットの間に鎮圧輪を設置し出芽安定効 果について報告したが、本年度は出芽安定に土壌水分が大きく影響することが判ったので 報告する。調査方法：ロータリー爪の直後に塩ビパイプローラーを装着した小明渠浅耕鎮圧播種方式（SKR)と小明渠浅圧播種方式（SK)を用いて出芽適応性を検討する（図1)とともに、 播種前の前処理耕起の効果について検討する。