農業機械安全鑑定の四半世紀の歩み(2)

摘要

前回は，安全鑑定の開始前後の動きから1987（昭和62）年度までの歩みについて述べた。 これに若干補足すれば，安全鑑定の発足当初は，機械の製造コストを引き上げることになるとして一種の抵抗も見られたり，あるいは，安全鑑定基準の解釈において意思の疎通を欠いたりすることもあったが，しかし，年次を経るにつれて次第にスムースな運営が行われるようになっていったこと。また，当初は，安全防護対策を“後付げ" する例も多かったが，次第に設計段階から組み入れられるようになり，外見上もー新されていったこと。 そして，主要な機械の殆とが，安全鑑定またはこれと同じ安全チェックを行っている型式検査を受験していること。 更に，1985（昭和60）年前後には，安全カバー等の装備によって主にベルトやチェンによる負傷事故の減少した例が報告されるようになってきたこと，等をあげることができよう。