果樹工場rブルーべリー-キャンバス ファク卜リーJの概要

摘要

東京農工大学では，経済産業省の平成21年度予 算「先端的植物工場施設整備費補助金」の採択を 受けて，高値取引市場がありながら需要に対する 供給不足のブル一ベリー(生果)栽培について，収 益性の期待できる「果樹工場」モデルの実現をね らいとし，先進植物工場研究施設「ブル一ベリ一 、ファクトリ一」（図1)を整備しました1'2)。 ここでは，ブル一ベリーの果樹工場を建設した目 的，特徴，研究内容，効果，今後の課題について 紹介をします。現在の植物工場は，レタスなどの葉菜類が中心 です。葉のみが成長した段階（栄養成長という） で収穫するレタスは生育期間が比較的短く，蛍光 灯下でも生育します。レタスを代表とする葉菜類 は人工光源を設置した多段べッドを用いた密植栽培を行うと，収量が飛躍的に多くなるため，人工 光利用による閉鎖型植物工場で栽培が行われてい ます。一方，卜マト，イチゴの果菜類は栄養成長 と生殖成長（花の分化と果実の成長）を同時に連 続して行うため，蛍光灯よりも強い光が必要とな り，太陽光を利用した大型栽培施設内で高収量を 目指した太陽光利用型植物卫場が行われています。