イチジグを導入した複合経営の検討

摘要

私の実家ばイチゴ主体の兼業農家である。 イチゴ栽培の労働は冬春期に集中しており，これに対して夏秋期は労力に比較的余裕がある。 そこで私は労働にゆとりのある夏場を利用した複合経営について検討した。 複合経営として新たに導入する作物に関しては，イチゴと労働のピークが重ならず，単価も安定していること，比較的軽装備で取り組め，高度な栽培技術を必要としないことを要件とした。 そのうえで候補に挙がった作物がイチジクである。イチジクの栽培においては，ネコブセンチュウやいや地による収量低下等の問題も存在するが，ポット栽培を行うことでこれを回避することができることに着目し，加えて，イチゴの育苗でも良い効果の得られた底面給水方式を用いた栽培の可能性を検討するものとした。 試験にあたっては，仕立て法による収量と品質の違いを中心に比較を行った。