中国における「新型農業経営主体」の現状と発展江蘇省興化市の「家庭農場」を例に

摘要

2013年に公布された中央ー号文書に，土地請負制から今後育成すべき「新型生産径営王体」として専業大ー门」「家庭農場」「農民合作社」への転換、多様な形式の適度な規模における経営の発展を奨励.支援することが記されていた。ここ数十年間、生産請負制は中国の農業と農村の発展において重要な役割を果たしてきたが.近年は出稼ぎ、兼業等によつて農業生産に従事する労働者の高齢化.女性化が進み、青壮年労働者の比率が下がり、農業の停滞.農村の空洞化現象が次第に胡らかになつてきた。この文書は農地の効率的な利用のために、現代的経営をおこなうことが可能な一部の農家に土地を集積する必要性が高まつていることを示したものてある。このうち、はじめて提示されたのが、「家庭農場」という経営主体の概念である。「家庭農場一とは、「家庭成員を主な労働力とし、農業の適性規模化、集約化、商品化した農業生産経営に従事し、農業による所得を世帯の主要な収入とする新型農業経営主体」である。今回は江蘇省中部にある興化市を例に、中国における「新型農業経営主体」の現状と発展を紹介したい。