浄水場から排出する水処理廃棄物の再資源化〔4〕－浄水ケーキの抑草資材としての利用－

摘要

除草などの雑草管理を必要とする場所は，農用地はもちろんのこと，非農用地にも数多く存在する．それらを便宜的にグルーピングしたものが表1である．農用地内の耕地の除草は雑草との競合による作付作物の生育抑制を防ぐことを目的に行い，休耕田，耕作放棄畑，畦畔および施設ハウス周辺など非耕地の除草は主に近傍の作付け作物に対する病害虫の住み処となることを防ぐためや景観保全のために行われる．このように農用地では作物の生長や収量を損なう阻書要因を排除、低減することを主たる目的として除草などの雑草管理が行われている．近年，そこで実施されてきた耕地の基盤整備は圃場の一筆面積の規模拡大による農業生産活動の効率を高めたが，それに伴って圃場間の段差は大きくなり，また耕地に占める農道や畦畔の面積割合が増大した．そのことは，高齢化した農業従事者にとって足場の悪い危険な場所での除草作業を強いることになり，しかも，その除草管理が耕地内の生産活動以上に大きな労力負担となってきている．