カナダにおける遺伝子組換え作物の現状と環境安全性評価

摘要

2005年，4月から10月までの半年間，OECD（経済協力開発機構）のフェローシップ制度により，カナダ農業食料省（Agricultureand Agri-Food Canada）のSaskatoon Research Centreで野生化した除草剤耐性ナタネ個体群の生態的研究を行う機会をいただいた．北アメリカ大陸中央部に広がる大平原はプレーリーと呼ばれ，コムギやカノーラの世界的な生産地であるが，この研究所は，このプレーリー農業におけるカノーラ品種の育種，昆虫の発生予測，病気，雑草なとの防除技術，播種技術の開発なとを行っている．留学期間にセミニトーなどで，プレーリーの農業やそこで栽培される除草剤耐性ナタネの現状，遺伝子組換え植物の規制，遺伝子組換え食品のラベル表示について学ぶ機会を得たので，ここで紹介したい．