ブラジル，サンパウロ州グァタパラ日系移住地での研究実例〔22〕－塩加の施用が過剰施肥土壌での雨季作トウモロコシの生産性に及ぼす影響（4）－

摘要

本稿ではトウモロコシの茎葉に関する事項を述べていく．とくに，この茎葉部分は家畜飼料としての価値が高いものと考えている．前報で記した芯とともに，収穫残壇として農地に捨てることを避けなければならない．なぜならば，これら部位に含有されている栄養分が再び土壌に還元されてしまうからである．　過剰施肥土壌で収穫された残撞は，未利用有機質肥料資源として他の貧栄養牧草地等へ還元することによって，牧草地の土壌改良注1）ならびに家畜の栄養改善に大きく貢献していくものと考えている．それゆえ，子実のみならず，地上部全体の部位別による養分吸収量の測定も重要であるということである．