大学農林経済教員の社会責献の役割を構造的視角から探る

摘要

私に与えられた課題は，株式会社愛媛地域総合研究所の事例紹介を行うことである．従って，ここではその組織の概要及び趣意を紹介し，それを踏まえた上で木村報告に対してコメントを行うこととする．そうすることにより，本シンポジウムのテーゼである「教員の社会貢献の役割と評価」の前段部分（社会貢献の役割）を構造的な視角から探ることとしたい．株式会社愛媛地域総合研究所は，1997年12月に愛媛大学農学部の農林経済教員が中心となり，愛媛県下の地方自治体と共同出資形態で設立した民間のシンクタンクである．私は，設立当時から2003年までの約5年強の問，事務局を担当した．