「牛の月齢判別に関する検討会」報告書の妥当性に対する検証

摘要

2003年12月に米国で一頭の牛がウシ海綿状脳症（Bovine Spongiform Encephalopathy，以下BSEとする）に感染していることが明らかになり，日本政府は直ちに米国産牛肉の輸入を停止した．しかし2004年の4月より，日米間で輸入再開に向けた協議が始められ，10月の共同記者会見で，牛肉輸入再開の条件を検討するため，生理的成熟度と実際の月齢の相関関係を検証する特別研究を行うことが発表された．この特別研究は米国農務省 ║．S．Department of Agriculture，以下USDAとする）が行い，その研究結果を専門家で構成される「牛の月齢判別に関する検討会」で検証することになっており，これまで2004年11月，2005年1月，2月に3回開催された．そしてその内容が，2005年3月に『「牛の月齢判別に関する検討会」報告書』（以下『検討会報告書』とする）として公表された．