茶業農家をとりまく環境変化と経営形態についての考察一静岡県菊川地域を対象として一

摘要

茶業は，生葉生産，荒茶加工，仕上加工と複雑な 過程を内部にもち，茶葉を生産する農家には様々な 経営形態が存在するが，経営形態は，生葉を生産し 販売する「生葉売り」，生葉生産から，農家が所持 する製茶施設による荒茶加工までを行い，荒茶を販 売する「自園自製」，農家が生葉生産まで行い，荒 茶加工は，共同で所有する製茶工場を利用し行う「共同製茶」に分けることができる.なお，仕上加工ま でを行う農家は少なく，仕上加工は，地域の茶商や 販売までを手がける製茶業者によつて行われること が多い.静岡県においても，「生葉売り」，「共同製茶」， 「自園自製」の各経営形態を採る茶業農家が存在し ている.