ドミニカ共和国の水田農業

摘要

水田面積は約13万haであり，低湿地の排水改良やダムによる水源の確保，用水路の整備などに伴つて増加した。 営農上の課題は，労働力不足，港漑施設の老朽化，用水不足，肥料農薬の過剰使用などである。 水稲は2期作で，その栽培技術は小規模農家は手相え移植であるが，大規模農家は湛水または乾田直播を取り入れている。 2期日はひこばえ栽培が主体で生産コストの低減を図っている。水管理上の問題として最も深刻なのがネズミ穴を原因とする畦畔漏水であり，用水不足に対応するために，国および水利離合職員が末端水路の水管理を行っている。 同国は低コスト化と環境保全型農業への脱却を目指していることから，これに必要な基盤整備的技術を検討した。