山梨県が育成した小型コチョウラン3品種

摘要

ファレノプシス属[Phalaenopsis spp.)はコチョウ ラン（胡蝶蘭）と呼ばれ，主に贈答用の高級鉢花商材 として大輪系品種を中心に生産されている。コチョウランは本県の鉢花生産額では第1位の主要 鉢花で，東京中央卸売市場においても全国第4位の出 荷量を誇っている（東京都中央卸売市場年報2008)。 しかし近年では，国内外の産地間競争の激化や景気低 迷による鉢花需要の冷え込みなどによって市場価格は 大幅な下落傾向にあり，生産者の経営は年々厳しくな つてきている。そのため，生産者は独自品種による他産地との差別 化や，低コスト栽培に向いた品種の導入を必要として おり，本県ォリジナル品種の開発が強く求められてい る。