新連载 農家のための鳥獣害総合対策 野生鳥獣による農作物被害対策

摘要

野生鳥獣による農作物被害が大きな問題となっている。田畑に侵入する野生動物は大型のイノシシ、サル、シカ、中型のタヌキ、アナグマ、ハクビシン、アライダマ、ヌートリア、さらには小型のモグラゃネズミなど様々である。これらの動物が様々な作物に手を出すのであるから被害に遭わない作物はほとんどないとつてよい。我が国の農作物被害の被害金額は約200億円である。ここW年間、この規模で推移している。しかし、毎年の各都道府県や市町村などの地域ごとに見ると、毎年被害が増加したり減少したりしているところが多い。毎年の被害金額の増減で喜憂するのはナンセンスである。被害金額や被害面積はそれぞれの市町村で算出方法が異なり、また、算出する対象作物もばらばら、被害の経験年数によつて、はじめは正確に報告していた農家も向に被害が減らないとだんだん、報告が面倒臭くなる傾向がある。