ダリアの秋出荷用電照方法の確立

摘要

ダリァは露地で栽培可能な品目として、秋田県では平成14年度から切り花向けの栽培が始まつた。水田転換地に導入できることに加え、県内に著名な育種家がいたため、品種特性などの情報や栽培法などの指導を直接受けることができ、市場性の高い品種をいち早く導入できる環境が整つているといつた背景から、徐々に生産者数、販売額ともに増加している。現在、県内における作型は、露地で8月下旬から11月上旬にかけての生産がメインに行われている。しかし、10月以降の生産では、舌状花が減少することにより露心花が発生し、品質低下することが問題となつている。ダリァは、適正日長が13-14時間の量的短日植物である。日長が13時間より長くなると、開花が遅.れ、揃いが悪くなる。一方、日長が13時間より短くなると、多くの品種において、花芽は分化するものの、発達が途中で止まってしまい、開花が抑制されることがわかつている。そこで、露心花を減少させ、品質の向上を図るためには、長日処理を行うことが有効と考えられることから、露地における秋出荷に向けての電照方法および時間が品質や生育に及ぼす影響を検討した。