省力化が可能な技術開発や環境に配慮した栽培技術に取り組む

摘要

滋賀県では、平成17年4月から、旧農業試験場を母体として、普及事業や後継者育成の農業大学校も含めた総合的な組織として業務が行われるようになっている。花き、果樹分場は栽培研究部の中で、花と果樹の試験研究を担当している。 今回は、果樹担当の栽培試験を紹介する。 滋賀県は稲作県であり、果樹の大きな産地ではないが、立地的には琵琶湖を抱えているので、環境に配慮した栽培技術や、高品質で省力化が可能な県独自の技術開発が必要である。 県では、化学合成農薬と化成肥料をそれぞれ通常の5割以下で栽培した『環境こだわり農産物』認証基準を設定し推進している。 また、関西圏の大消費地近郊に位置し、新たに果樹生産に取り組む担い手のニーズに応えるように、初心者でも取り組みやすい簡易で軽労なポット栽培法や根城制限栽培法など、各種果樹の栽培技術の開発に取り組んでいる。