花き生産の新しい取り組み

摘要

まず、最初に分かっていて欲しいことは「花業界は成熟産業である」ということです。どういうことかというと、1985年からの10年間くらいは生け花からフラワーアレンジメントへの変化や家庭で花を楽しむということの一般化などによって業界は成長産業でありました。その余韻の中で最後にガーデニングが成長していき、花が身近になってきた頃には、国民の所得も下がりはじめ、その段階から花も単価が下がり、成長から成熟産業へと軸が移行して、珍しい物や新しい物といった価値を持つ商品を出さないと単価が取りにくい、いわゆる普通の産業になったのです。しかし、成熟産業になったけれども購買者の所得は上がらず、特に20～30歳代の若い世代での花消費は低く推移するようになりました。