加温ハウスで高品質オウトウの早期生産に取り組む

摘要

山梨県は果樹生産が盛んで、ブドウ、モモ、オウトウ、スモモなどの落葉果樹はすべて生産され、主産地を形成している。 モの中で、オウトウは南限にあり、有利な条件を活かした加温ハウスによる早期出荷や雨よけ栽培、摘み取り観光農園が行われている。 南アルブス市西野でオウトウの早期生産を行う手塚光裕さんの取り組みを紹介する。 南アルプス市は、平成15年に山梨県の峡西地域の白板町、甲西町、櫛形町、若草町、八田村、芦安村が合併して誕生した、甲府市の西にできた市である。 立地的には日本でも有数の扇状地に形成された平坦地で、砂礫地質のため地下水位は非常に低く、畑地潅漑により水不足が解消され、ブドウ、モモ、オウトウ、カキ、スモモなどの落葉果樹の樹園地が広がっている。オウトウは早期出荷を目指した加温ハウス栽培と、雨よけハウスでの出荷用と観光用栽培があり、この地域が県内のオウトウの主産地を形成している。