自治体による男女共同参画の評価と地域、社会特性 －農村における男女共同参画とポジティブアクションの自治休調査から－

摘要

1999年，男女共同参画社会基本法の制定以降，男女共同参画の推進が求められている。 わが国の男女共同参画の度合いを示すGEM指数は，78カ国中3各位と，先進国の中でも著しく低い。 また，共同参画は，女性の権利や地位の保障のためだけではなく，経済発展や少子、高齢化対策においても重要な課題である。 こうした状況から，地方自治体や民間団体，企業等においても，ポジティブアクション（以下，PAと略記。 ）注が実施されるようになり，その評価も問われている。 とりわけ，農村においては，農業経営への参画や農村女性起業等，女性の労働が重要な位置づけにあるものの，農業委員や農協役員等の女性の社会参画は極めて低く（4．09％，1．21％），効果的なPAの実施が求められている。