地域づくりに対する能動的な参画態度の形成に関する計画的研究

摘要

地域住民のためのより良い生活の場を創造しようとする地域づくりは，住民自らが自分たちの地域社会を形づくるという住民自治の理念に基づき，これまでの行政主導によるものから住民主導のものへと移行しつつある。そのため，住民の主体的な参画を得る必要性が一層増してきている。 これまでにも，地域づくりへの住民参画を扱った研究は，数多くなされてきた。 しかしながらこれらの研究の多くは，住民が主体的に参画できる，地域づくりのプロセスを明らかにするという視点に立っているが，住民各人に，地域づくりに対する能動的な参画態度を根付かせることも必要であるという視点に立ち，その参画態度のかたちづくられかたをとらえた研究は，数が少ない。 そこで本研究では，住民主導の地域づくりに対する，人々の参画態度形成の仕組みをとらえ，能動的な参画態度の形成要因とその構造を明らかにすることにより，住民の主体的な参画を醸成するための方法を導き出すことを目的とする。