中山問地水田の知的営農戦略

摘要

そもそも私の生業は愛媛県松山市で舗装工事を中心とする建設業なのだが、2000年に農業法人「あぐり」を設立して稲作を開始した。 きっかけは建設需要の低迷もあったのだが、経済的に農業で建設業の経営をカバーすることはたいへん困難なことは理解していたし、それを目的とするものではなかった。 実は、農業法人設立の数年前から、建設会社という事業分類に囚われることなく建設工事もできる事業会社として生まれかわりたい、今までに培ってきた建設会社の経営資源を利用し、地域内でもっと活躍できないか、そうすることが社内の「熟練技能人財の温存」にならないのか、企業としての新たな強みにならないかという思いがあったからである。 その思いの一つが建設工事閑期の建設技能工による農業展開だった。