Clinical exercise testing in the normal Thoroughbred racehorse

摘要

馬の臨床獣医師にとって、競走馬のプアパフォーマンスの原因を診断することは難しいことである。 多くの場合、プアパフォーマンスの馬は臨床検査で異常を示さず、血渠，血清の生化学的検査でも正常範囲を示す（Rose 1987）。 心電図の異常を示す馬もいるが（Rose and Davis1978）、そのことの重要性には議論の余地がある。 これまで馬では高速のトレッドミルがなかつたので、人間の運動試験と似たような測定はできなかったが、今では屋内で最大運動をさせることができるようになった。スタンダードブレッドの最大運動下のスピードでのVO_2、乳酸、心拍数の情報はあるが（Persson 1967，1983）、トレーニング下にある正常なサラブレッド競走馬のデータはない。 しかし、EvansとRoseは、実験的研究によるサラブレッドの運動やトレーニングに対ずる呼吸循環系の反応を発表している（1988a、b）。