遺伝子工学的技術を用いた馬鼻肺炎のTaq Man PCRによる診断法の開発

摘要

トレセンでは、馬鼻肺炎ウイルスによる発熱疾患がほぼ毎年発生しており、競走馬の出走および調教スケジュールに影響を与えたことがある。 本病の流行を防ぐためには、速やかに的確な診断を行い、流行を防ぐための初動防疫処置を講ずることが重要である。 これまでにウイルスの免疫学的検出法やPCRによる遺伝子検出法が開発されているが、臨床現場で応用するためには更に簡便さが求められる。 そこで、ウイルス遺伝子の増幅から同定までが自動化されており、トレセンの検査室でも実施できる簡便で迅速な遺伝子診断法（Taq Man PCR）について検討した。