わい性台木を利用したリンゴの密植栽培（3）

摘要

欧米で進んだリンゴの密梱栽培の普及には、わい化効果と果実生産効率の優れるわい性台木のウイルスフリー化と系統選抜が進んだこと、取り木繁殖技術が定着したこと等とともに、苗木生産者による良質苗木の生産が最も大きく貢献していると考えられる。 今後、日本におけるリンゴ密植栽培の推進のためには、過去に生産された苗木の育成技術の改善茅）図り、わい化効果や果実生産効率の高いわい性台木の特性が的確に発現できる利用法で苗木を生産することが鍵になると考えられる。 現在、リンゴ主産異においてM系やJM系のわい性台木を用いた良質苗木の育成技術に関する研究が実施され、多くの成果が得られつつある。 今回は、わい性台木を用いた良質苗木の育成法について言及してみたい。