リンゴの摘葉剤の 利用による高品質果実の生産について

摘要

日本のリンゴが輸出された際、とても高い評価を受けたという二ュ—スをよく聞くが、栽培現場での「葉摘み」や「玉回し」の細やかな作業を知れば、きっとその品質の高さにも納得がいくのではないだろうか。リンゴの着色や、糖度、酸度などの果実品質を高めるための栽培管理には、様々なものがあるが、アントシァニンを蓄積する着色系のリンゴでは、直射光が重要な品種が多く、また、光合成産物も着色に影響することが知られている。そのため、果実が生育、成熟してゆく過程での管理には、葉摘みや玉回しだけでなく、せん定、枝つり、袋がけ、光反射シートなどによる光環境の改善や、摘果など葉果比の調整による着果量の調整等々、様々な管理が行われ、それらの条件について多くの試験研究が行われている。