ォオサンショウゥォの保護活動を通じた自然学校'事業と地域活性化ふるさとの清流と暮らしの風景を守ろう「子どもォオサンショウゥォ博士」育成事業

摘要

中国山地では，河川を中心に豊かな生態系がみられる。 しかし，その生態系は，原生自然的な環境だけでなく， 人と川との生活の中の係わりによって形成された半自然 的な水辺環境にもみられ，特別天然記念物ォオサンショ ゥゥォも人と同じフィールドに生きてきた。一方で里地 里山の荒廃が叫ばれる中，過疎（少子）高齢化が進む農 山村において，人材不足にもより野生生物の保護が困難 となっている。中国山地東部よりに位置する岡山県真庭 市を流れる河川には，特別天然記念物ォオサンショウゥ ォが数多く棲息しているとされているが，人と川との係 わり力S希薄化する中で生物多様性力低下している。加え て，農村の中小河川に求められる生物多様性を確保する 河川工法は十分とは言えず，棲息環境は悪化減少してい る。岡山県真庭市北部は，国によって「ォオサンショウ ゥォ棲息地」の天然記念物指定を受けているが，ォォサ ンショウゥォ（地元名はハンザキ）の生態は,地域住民 でさえ知る人は少なく，住民にとって縁遠い存在になりつつある。