ヒト用ロタウィルス迅速診断キッ卜の ゥマロタヴィルス感染症診断への応用

摘要

日本で市販されているヒト用ロタウィルス迅速診断キットカゝゥマロタウィルスの迅速診断に応用可能かを検討した。7種類の迅速診断キットを用いて現在流行している2種類の血清 型のゥマロタ.ウィルスに対する検出感度を調べたところ、ディップスティック'栄研，ロタ(ディップスティック）の検出感度が最も高かった。ディップスティック安用いて、ゥマロ タウィルス以外の消化器感染症と関連するゥィルスおよび細菌に対する交差反応性を調べた ところ、交差反応は確認されなかった。臨床検体として2006年から2009年に日高地方で採材 された仔馬の下痢便249検体を用い、ディップスティック、RT-PCR法およびRT-LAMP法に よる検査を行った。ディップスティックでは下痢便249検本中71検体、RT-PCR法では83検体、 RT-LAMP法では148検体からゥマロタウィルスを検出することができた。以上の結果から、 ディップスティックはRT-LAMP法と比較すると感度力劣る力、RT-PCR法と同等の検出感度 を有することが示された。ディップスティックは、手技の簡便さからゥマロタウィルス感染 症の臨床現場における,迅速診断法として有用であることが示された。